田舎でこの先生きのこるには1

 台風接近で開店休業みたいな感じになってしまったので、ブログでも書いてみようと思う。まじで3連休に台風とかなんでなんだろ。

 
 私たちむぎふくは佐伯市の宇目に引っ越して商売をはじめてから、13年がたった。
 13年前はまだ世の中に余裕、ためがあったような気がする。しかし、13年前のお客様が高齢化し、それに続く僕たち団塊世代ジュニアとその上世代に余裕がないようだ。実際、お店も13年前に比べ低成長だ。
 たぶん、昭和生まれのあと、平成生まれの若い世代もさらにギリギリで生活しているので、右肩上がりは期待がもてそうにないだろう。
 そう思うと13年前田舎暮らしをはじめられたことは、最後で最初のチャンスだったのかもしれない。もしくは罠だったのかもしれない。
 私たちの金銭的な課題の大きなものはいまのところ次の3つ。
 私たちはお店の建物の支払いはやっと終わってしまったので、あとは維持管理、税金にお金がかかる。
 子供が2人できたので、今後教育に対してお金がかかる。
 車が絶対の必需品なので維持管理、買い替えにお金がかかる。
 今のところ健康なのがセーフだ。
 
 売り上げが上がれば、それに越したことはないのだが、それができれば苦労はない。お金は天下の廻り物だからだ。世の中の、小さく言えば私たちのお店の商圏にお金が廻わらなければ私たちにも廻ってこない。それは大きなお金の海の満ち引きというべきものなので、私たちのような個人が意見できる話ではない。してもいいけど、小商店の主としてはあんまりコスパが悪いだろう。ここでアベノミクスに対して、グローバル化した資本主義に対して意見をいったところで手に余るし、飲み屋のおっさんだ。

 とにかく私たちのお店で今の課題というのは、私たちが普段触れている商圏、佐伯市や延岡市、大分市の人々の財布がかった~いということ。その原因と対策を田舎の僻地のパン屋がどうとれるのか?ということだ。
 今後の課題としては、客層の30代から60代の世代のお客さんを増やすということだ。とくに若い世代を増やしたいと思っているけれど、そのくらいの世代が田舎の僻地のパン屋に何を求めているのか?とうことがまったくわからなくなってきた。ただ、原因となる財布の紐が堅いのは次の理由が主だろう。

 30代は子供がまだ小学生だったり、中学生で子供にこれからお金がかかることを見こしている。
 40代は高校や大学生の子供がいて、一番お金がない。ちなみに我が家はここら辺だ。
 50代は親の介護が始まってきている。もしくは子供がまだ独立してない。
 60代は介護世代と年金の受給に疑いありなので、無駄遣いはしない。
 70代は車で出歩けなくなってきたので、僻地のパン屋に行けないし、年金と老老介護、自身の病気等でやっぱり節約志向だ。この世代は13年前にはパンの食べ方やワインを楽しむといった文化的に恵まれていた世代だった。
 ちなみに20代は、というとこの間小耳に挟んだところによると、奨学金の返済で汲々としているそうだ。大学を出ると奨学金の返済が始まる。正社員でこの辺では手取り14万円あればいいほうだそうで、そこから奨学金の返済、通勤のための軽自動車のローン、スマホ代、一人暮らしの家賃といった必要経費をさっぴくと遊ぶ金というものがない。さらに、正社員は漏れなく12時間労働か、それ以上のブラック、グレーの職場らしい。そんな余裕のない彼ら彼女が田舎のパン屋に回ってくるはずがない。たまにインスタグラムがらみでくるけど。(しかし、話はそれるが大卒奨学金の組み合わせはやばいと思う。子供がいる私たちを氷つかせた。)
 まとめると家族のいる世帯は教育と介護の家計に占める割合が大きく、それらはいくらかかるかわからない、かつ、時間もとられるため、田舎のパン屋に行くお金と時間がないということのようだ。
 簡単に解決するなら、軽バンを買って、パンを積み、そういったところに平日パンを売りに行く、もしくはここを出て町のどこかに賃貸してパンを作って売る、というのが原因に対しての有効な手段だと思う。しかし、それでは田舎でパン屋をしている価値がない。せっかく田舎暮らしと商売の両立を目指して移住してきたのだから、この立地を生かした商売をしたいという方向で問題解決をしたいと思う。原因に対して「ハイ、薬」的な西洋医学的なアプローチではなく解決したい。(いや、本当は即効性のあるやつがいいけど。)しかし、即効性のある薬(方法)が見つかるまでサバイバルしなくてはならない、私たちは経済的な難病患者なのだ。生きのこること。それを探るのが今回の目標だ。
というわけでこの先生きのこるには、
1 一番いいのはパンで一発当てることだ、行列ができるくらいのパンを探ること。
 それも、すぐに食べれて、インスタ栄えのする、お値段抑え目というかコスパのいいやつ。←何かが降りてこないと駄目だ。(アイデア的な何か)
2 パンを売る以外を充実する。
  ランチとパン教室。さらなる精進(オシャレな空間)が必要で、そのためには少なからず投資が必要。←投資に見合うだけのリターンがあるかどうかかなり慎重な判断がいる。世の中先細っているわけだし。
3 仏教を学び、五欲をなくす方向。←自分はいいけど家族が困る。
 
 おおよそ3つ具体的な対策を考えてみた。3つ目はちょっと違うけど。これプラス、田舎で必要なのはハッタリ力だ。オシャレだと思わせる店、インスタグラムにのせて自慢できるブランドが必要なのだ。「包装紙に価値がある」というのは田舎ではかなり有効。そのためにはやっぱり経費がいる。私たちにすごいセンスがあればいいのだけれど。その点、私たちが意識低い系なのは相当弱点だ。
 それと私たちが得意としている固いパンは食べるのに時間的に金銭的に余裕がないと食べないという点でも時代に逆行しているような気がする。固いパンは切って、焼いて、食事と合わせてといった食べ方を求められるが、そういうことをする余裕のある方、います?それよりもすぐに食べられるパンがいいのか、どうなのか?そういうパンをわざわざこんな僻地に買いにくるのか?
 とここまで書いてきて、ふと思い出した。
 最近私たちのお店で売れているパンは「九州産小麦と天然酵母のパン」という固くて、大きくて(個食に向いてない)、わりと高めの値段(500円税込み)のパンだ。さっき皆さん余裕がないといった世相のなかで、分析とは逆に順調なのはどういうわけか?確かにこのパンは私たち的にも最高傑作のおいしいパンだと思う。だけどこんなに売れるとは思わなかったパンでもある。こっちのパン方面にはもっと探りきっていない鉱脈があるのかどうなのか?何が購買に結びついているのか?感想があったら教えてください。

 だんだん混乱してきたし、文章にはてなマークばかりになってきたのでこの話はまたこんど。
 
 また、雨が強くなってきて、ますます開店休業日だ。